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News Letter 2025.12.26 第123号

女子高生・車座フォーラム2025

 11月30日(日)に「女子高生・車座フォーラム2025」をオンラインにて開催しました。このフォーラムは男女共同参画推進センター主催で、女子高生に京都大学での学生生活や研究者の仕事を知ってもらうという企画です。
 今年でちょうど20回目の開催となり、高校生61名、保護者15名の参加がありました。
 はじめに稲垣 恭子 センター長より挨拶があり、続いて「京都大学ここのえ会」(京都大学の男女共同参画推進事業や女子学生、女性研究者等へ緩やかな支援を行う同窓会)理事の鈴鹿 可奈子氏よりビデオメッセージがありました。鈴鹿氏ご自身について、京都大学にまつわる思い出や魅力、学生生活、留学時代のことなど、大変興味深いお話を語っていただきました。
 続いて、前半のグループワークは各学部に分かれて行いました。教員は卒業後の進路など、京大生は受験勉強のコツなど、それぞれの観点から女子高生の疑問に丁寧に答え、和気あいあいとした空気の中で活発なやりとりが交わされました。
 後半のグループワークでは、文系(文学部・教育学部・法学部・経済学部・総合人間学部(文系))、理系(理学部・医学部(医学)・医学部(人間健康科学)・薬学部・工学部・農学部・総合人間学部(理系))と大きく2つに分け、合同でのグループワークを行いました。それぞれの学部の教員と京大生が学部の特徴などについて説明し、同じ学問分野に対する学部ごとに異なるアプローチ方法や、学部を越えて展開する研究についてなど、より横断的な質問と回答が飛び交いました。
 保護者においては、ウェビナー形式での開催で京大生と理学部の教員が質問に答えました。受験生を持つ保護者ならではの視点からチャット機能を用いてたくさんの質問がなされました。
 今回も各グループワークにおいて、京都大学の学生や研究者を知っていただく有意義な時間となり、盛会のうちに終えることができました。
 今年度のアンケートや車座フォーラムについてはHPに掲載しますのでご覧ください。
 https://www.cwr.kyoto-u.ac.jp/about/activity/kurumaza/




『京からあすへVol.7 』発行のお知らせ

 男女共同参画推進センターの機関誌『京からあすへVol.7』を発行します。女性研究者の素顔や、卒業生が社会で活躍する姿などを紹介しています。
 巻頭特集では、京都大学キッズコミュニティ「KuSuKu」の、アカデミックプログラム講師役を体験した学生たちの声を集めました。また、在学生の日常や学問としてのジェンダーにフォーカスを当てた新コーナーも必見です。
 HPにも掲載しますので、ぜひご覧ください。
 https://www.cwr.kyoto-u.ac.jp/about/publications/kyou_asu/


第18回京都大学たちばな賞(優秀女性研究者賞)

第18回京都大学たちばな賞(優秀女性研究者賞) 京都大学たちばな賞は、優れた研究成果を挙げた本学の若手女性研究者を顕彰することによりその研究意欲を高め、もって将来の学術研究を担う優秀な女性研究者の育成等に資するために、2008年度に創設されました。
 詳細につきましては、京都大学HPをご覧ください。
 (日本語)
 https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/resource/grant/tachibana
 (English)
 https://www.kyoto-u.ac.jp/en/research/support-scholarship/
 young-researcher/tachibana





フィールド科学教育研究センター 舞鶴水産実験所 助教  邉見 由美

連載: 研究者になる! -第102回-

フィールド科学教育研究センター 舞鶴水産実験所 助教  邉見 由美

 舞鶴水産実験所にやってくるまでの二十数年間を四国で暮らしました。生まれは徳島県。川魚の養殖業を営む祖父母のそばで、山や川、生きものとふれあいながら幼少期を過ごしました。「小学校の同級生は、私を含めて2 人」といえば、私の生まれ育った地域ののどかさがわかるかもしれません。
 身近な職業の一つが教員だったという理由で、教育学部のある高知大学に進学。当たり前のように教師になるための勉強を進めていましたが、ゼミの先生との出会いで進路は一変。甲殻類を専門とする先生のもとで、その巣穴に共生する魚類の研究をはじめました。ずっと好きだった生きものに関われるうれしさを推進力に、先生に勧められるがままに論文を書いているうちに、いつのまにか大学院進学につづく道を歩いていました(笑)。

新たなフィールドで出会った不思議なエビ
 研究対象は、ハゼをはじめとする干潟の生きものや、それらが住み込む巣穴をつくる甲殻類です。高知県は、潮の満ち引きや、海岸の地形の影響で干潟が発達しやすい環境です。この地の利をいかした研究をしてきたので、潮汐が少なく、干潟の発達しにくい京都・舞鶴への着任は大きな決断。不安をかかえて舞鶴に来たことを覚えています。
 でも、怖がらずに足を踏み入れてみると、どんどんと新しい世界が拡がりました。そのうちの一つが乗船調査です。舞鶴水産実験所が保有する教育研究船で海に出て、教員や学生が一丸となって底引き網を曳いたり、採泥するのです。そうして捕まえた無数の生物から、めぼしい生きものを探します。かならずしも発見があるとは限らず、時間もかかる地道な作業。そんななか発見したのが新種であるワカサスナモグリです。「高知で親しんでいたスナモグリ の仲間に、舞鶴でも出会えるなんて!」。そして、「あきらかに、高知で見たスナモグリとは違う形をしている!」と大興奮しました。
 スキューバダイビングでの調査・捕獲も、舞鶴ではじめたことの一つです。これまで、若狭湾の泥中を対象に調査する甲殻類の研究者はいませんでした。私が調査することで、まだ知られていない生きものを発見できる。舞鶴の海の新たな姿を描けるはずです。

「巣穴に暮らす生きものなら私に聞いて!」と胸をはれる日まで
 海中はわからないことばかりで、調べれば調べるほど、不思議な生きものと出会います。網を曳いて捕獲した甲殻類のなかで、すぐに名前を同定できるのは数種類。そのたびに「海についてぜんぜん知らない!」と思い知り、生きものたちの多様さに圧倒されます。潜って採取したエビを見ると、細長い口をしていたり、丸い口をしていたり、見た目はほとんど同じなのに、細部のパーツが違っています。こうした違いを手がかりにして、生きものたちが海中でどのように暮らしているのか、その暮らしぶりに迫りたいです。将来は、巣穴に暮らす生きものの生態をまとめた教科書がつくれるくらいに、成果をどんどん積み重ねることが目標です。
 選択の岐路に立つと、どうしても足踏みしてしまいます。でも、いざ踏み込んでみると、思っているほど怖くはない。踏み込む力さえあれば、どうにかなる。あとは体力と、無理をしないこと。ときには、休む選択もしながら、好きなこと・ものが待つ世界に踏み込んでください。生きものの世界に飛び込んできてくれるなら、私も全力でサポートします。

 
 

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