キャリアストーリーを知るOG社会人インタビュー

ビジネスパーソンとして力をつけ、ビジネスを通して社会にインパクトを。

片岡 直子 KATAOKA NAOKO

理学部 理学科 卒業
京都府 京都女子高等学校 出身
アクセンチュア株式会社

受験勉強は気負わず、普段通りに
 高校の授業や塾に通いながらも、勉強だけではなく文化祭などの行事ごとや部活には本気で打ち込んでいました。京大を目指すにあたり、勉強にはそれなりの時間を割いていましたが、部活も行事も、あらゆることに本気で取り組んできたと思っています。
 高校生のときに、大学などの進路について考え始めましたが、自分は幼いころから動物が好きで、彼らがどう感じているのか、何を考えているのか、ということに関心があることに気づきました。そして個体からそれ以上のスケールのマクロの生物学を学びたい、との思いで、霊長類学を始めとした、野生動物の行動や生態の研究ができる京都大学の理学部を志望しました。京大が難関大学だということは知っていましたが、目標とした後も、それまでとは大きく変わらず、今自分は何をすべきなのか、ということを常に考えながら着実に目標へ向けて過ごしていました。

学生のときはニホンザルの研究をしていました

自学自習の理念で身についた主体性
 京大には「自由の学風」があると言われていることもあり、自由度がかなり高いのだろうな、と思っていましたが、実際に多くの意思決定を自分で行う必要があったので、特に入学当初の授業選択の時期などがいい意味で、迷い悩んでいたような気がします。理学部では入学時に学科・専攻を決める必要がなく、学部としての必修科目もあまりないので、科学の幅広い分野の中から自分の興味のある授業を選ぶことができました。ですが、実は4年間ほぼ部活中心の生活で、大学時代に最も打ち込んだのはラクロスでした。女子ラクロス部に入部し、『一部昇格』という目標に対して、自分は何ができるのか、チームでどのような役割を担うべきなのか、自分に問い、行動する毎日でした。週5で朝5時に起きて電車に乗り、7時から農学部グラウンドで練習、という部活中心の生活。平日は、午前中の授業があるときには練習を抜けて大学の授業へ・・という、京大生らしからぬ(?)、午前中をフル活用した朝型生活を送っていました。その頃に身に着けた「行動にうつす」という姿勢は、社会人になってからも、主体的に課題を特定し、それを解決するための行動をとる、といったことに繋がっているなと思います。京大はまた「自学自習」という教育理念も掲げていますが、自分がやりたいと思うこと(それが例え勉学でなくても)に全力で取り組むことを推奨してくれているような文化があったので、そういった主体性を養えたのは、京大に入ったおかげなのかな、と思っています。

京都大学ラクロス部。
左から3人めが片岡さん

自分がやりたいと思うことをいつか形にするために
 学部を卒業後、研究の道に進むかとても迷いましたが、研究ではなくビジネスを通じて、より社会にインパクトを残せるようなことに取り組みたいと思い、就職を決めました。経済がどのように動くかということを実用的に学び・理解したいということと、今はまだ形になっていないものの、自分がやりたいと思うことをいつか形にするために必要なビジネスパーソンとしての基礎的な力をつけたいという思いもありました。
 入社したアクセンチュアというコンサルティング会社では、クライアント企業の成長を支援していて、私は今、CX(顧客体験)経営に関するプロジェクトに携わっています。クライアントが顧客により良い商品やサービスを提供するためには、どのように顧客と接点を取って、心地よい体験を提供するか、ということを、日々クライアントや同僚と共に議論し、体験づくりに取り組んでいます。私は日々、今と近い将来だけを見据え、今の自分にできることを精一杯やるように心がけています。昔からあまり夢や将来像を思い描いたことがないのは、不確実性が高く、変化も激しい現代において、「こういう人間になる!」となりたい将来像を決めても、環境などの外的要因によって、自分では手立てのしようがない状況になったり、実現が困難になってしまうことが往々にしてあるのではないかと思っているからです。そんな見通しが立たない時代ではあるけれども、こういった変化に適応していけるような、柔軟な人間でありたいと思っています。

上司・同僚からの一言

金井 真梨絵さん
金融サービス本部 シニア・マネジャー

入社してまだ3年めですが、クライアントからの信頼も厚く、チームを引っ張る中心メンバーとして活躍しています。自身の担当領域に限らず、他メンバーの状況も見ながら適宜サポートしたり、現在取り組んでいる新時代の顧客体験づくりに関してもさまざまな観点から掘り下げて検討したり、チーム全体のパフォーマンス向上に貢献してくれています。ひきつづきクライアント業界に対する深い知見を活かしながら、コンサルタントとしての専門性を磨いていき、今後のアクセンチュアを担っていくような人財になってもらいたいなと期待しています。今後もいっしょに働けるのがとても楽しみです。

休日は仕事から離れて趣味に没頭

YouTubeのゲーム実況で気になったゲームをプレイしたり、友人とオンラインゲームをしたり(ゲーミングPC持っています!)。また、仕事を通じてたくさんの人とコミュニケーションをとる中で、「ヒトとはなにか」ということに興味が移ってきたので、人類学に関する本を読み漁ったり。たまに車で30分ほどのところにある温泉に行き、交代浴などをして大量に汗をかいてリフレッシュすることもあります。

こうやって勉強してました

京大といえば、求められる偏差値が高く、難関大学というイメージがありますが、当時は考え方として、「理学部の定員の最下位に入れば入学は入学だ!」と思って開き直っていました。その定員最下位に入るために、必要な点数は何点で、それをセンター試験・二次試験で何点ずつとる必要があって、そのためには現状を踏まえるとどのような勉強をしなければならないのか、ということと向き合いながら勉強をしていました。


今になってだからこそ思うことかもしれませんが、高校生の時だからこそ思うこと、感じることがたくさんあって、それらはその後の人生においてとても大切な宝物になると思っています。京大に入ろうと思うとどうしても受験勉強一辺倒になりがちかもしれませんが、高校生活でやりたい、楽しみたいと思うことがあるのなら、是非、全力でそれを楽しんでください。
また、京大入試は難易度こそ高いかもしれませんが、その門戸は誰にでも公平に開かれていると思います。正しい努力をすれば、誰しもが京大に入るチャンスがあると私は信じているので、もし少しでも、京大に入りたい、という気持ちがあれば、自分なんか無理だ、と思わず、一歩踏み出してほしいと思います。