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子育て世代の生の声 ~みんなどうしてる?~

育児、介護をしながらの、日々の研究活動のシーンでは、いろいろな悩みが生じると思われます。
ここでは、男女共同参画推進センターが提供する情報、部局によるサポートなど、京都大学における現状と事例を共有します。是非みなさまのご意見をお寄せ下さい。

家庭内から始める男女共同参画
その① まずは情報共有から

ニュースレター第96号掲載(2021年5月15日)

新年度が始まり、子どもの保育園や学童クラブでの生活が新たに始まった家庭も多いことでしょう。両親が就学・就労する各家庭では、このような生活を回すためのさまざま工夫をされていると思います(注1)。

テレワークの普及により、組織では、管理職の目が行き届かないところで仕事をする従業員の活動をどのように管理するかが課題になっていますが、共働きの世帯において、家族のめいめいの予定を、体調などにも気を配りながら、毎日がそれぞれにとって意義深いものになるように管理・調整することは、組織の人事管理と同じくらい難しいタスクです。

このような生活のマネジメントの第一歩は、家族間の情報共有ではないかと思われます。とりわけ、不定期な予定が入ることが多い研究者世帯においては、会議等のために定時に帰れない時の保育園等へのお迎え、学会等による片親出張時のワンオペなど、早い段階で情報共有して対策を考えなければいけない場面が数多くあります。第三者の協力を仰ぐ場合には、その手配や確認も必要です。朝の支度をしながら、あるいは夕食時の雑談で伝えただけでは、言った、言わないの争いになりがちですし、SNS等も見落とされたり、見てはもらえても忘れられてしまったりすることがあります。

このようなとき、たとえば、スケジュール共有アプリ(注2)を使えば、スケジュールを家族で共同管理できるだけでなく、ToDoリスト等を共有することができます。プッシュ通知で情報が共有される機能があれば、見逃されるおそれも減ります。子どもの送迎などは、誰が担当するのかまで、自分の予定は、準備や移動で拘束される時間まですべてを書き込んでおけば、新たな予定をどのように入れられるかを、家族全員の動きを加味しながら各自において検討することができます。

子どもが持ち帰るプリントなどは、両親ともに目を通す習慣を作り、スマホ等でスキャンしてクラウド保存し、必要なときに家族の誰でも見られるようにしておくことなども、手間はかかりますが、情報が散逸しがちな忙しい家庭では有用であることもあります。たとえば、小学校からのプリントに「夏休みに持ち帰らせるアサガオは、花が咲いたら摘みとって冷凍しておいてください。2学期に染色の授業で使います。」と一行書かれているのを見落とすと、相方の出張先から「帰ったらアサガオ冷凍しておいて」というSNS が入ったとき、「鉢ごと?」と誤解するかもしれません。わが家では、この学校からの連絡を知らなかった家族の一人が、冷凍庫にあるアサガオを不要品と誤解して捨ててしまい(生魚の骨などをゴミの日まで冷凍していることがあります)、大騒ぎになりました(注3)。

ドイツに住む共同研究者は、「娘3人が異なる習い事をしていて、毎晩、パートナーと、翌日の娘たちの放課後の送迎をどうするか話し合うのが日課」と語っていました。

円満な家庭を維持しつつ、安定した研究生活を推進するには、パートナーの忖度や配慮に甘えず、情報を「見える化」し、忙しい毎日であっても誠実に話し合う習慣を持つことが大事であるように思われます。

(文責 育児・介護支援事業 WG 専用アドレス:ikwg@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp)

1 一人親や片親が単身赴任の世帯の研究者が直面する大変さについては、機会を改めて考えてみたいと思います。

2 興味のある人は、「スケジュール管理」「スケジュール共有」、「アプリ」、「子育て」「共働き」などのキーワードで検索してみるとよいでしょう。

3 後日談ですが、花のシーズンを終えていたかに見えたアサガオは、その数日後、大輪の花をいくつも咲かせ、息子を救いました。

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