News Letter 2026.2.13 第124号

KuSuKu クリスマス会(親子イベント)を開催しました
学童保育所 京都大学キッズコミュニティKuSuKu(クスク)では、2025年12月21日(日)に、親子で楽しむ「KuSuKu クリスマス会」を開催しました。
午前は、本学医学部人間健康科学科先端看護科学コースの学生と演奏家によるクリスマスコンサートを行いました。
子どもたちが日頃遊んでいる遊戯室が、この日はコンサート会場に様変わり。弦楽器とフルートが奏でるハーモニーに、子どもも大人もしばし耳を傾け、心温まるひとときを過ごしました。また、子どもたちが指揮者役を体験する場面もあり、手拍子をしたり、一緒に歌ったりと、音楽を全身で楽しむ姿が印象的でした。
午後には、たくさんのプレゼントを抱えたサンタクロースがKuSuKuに登場しました。
サンタさんから一人ひとりにプレゼントが手渡された後は、景品をかけたビンゴ大会を開催。会場となったミニホールには、「リーチ!」「ビンゴ!」と子どもたちの元気な歓声が響き渡り、大いに盛り上がりました。
その後、子ども向けにはバルーンアート体験会、保護者向けにはKuSuKuの活動を写真や動画で振り返る報告会を行いました。
イベントの締めくくりには、親子でクリスマスケーキを囲み、少し早いクリスマス気分を満喫。笑顔あふれる、思い出深い親子イベントとなりました。
令和8 年度 保育園入園待機乳児保育室「ゆりかご」
2月2日より申込受付開始
学生及び研究等に携わる教職員の研究と育児の両立を支援することを目的とし、男女共同参画推進センター内に「保育園入園待機乳児のための保育施設」(愛称ゆりかご)を設けています。この保育施設は、自治体に保育園入園申請をおこなったものの、入園待ちを余儀なくされている研究者等を対象としています。
令和8年度は4月2日(木)から開室の予定で、利用申込の受付を2月2日(月)より開始しています。利用希望の方は下記の要項を熟読のうえ、お申込みください。
https://www.cwr.kyoto-u.ac.jp/support/care/nursery/
また、「ゆりかご(一時保育)」では、入園待ちではないものの、緊急に保育が必要な状況である乳児や、小学校就学前の幼児を対象に、一時的に保育をしています。
利用資格については「ゆりかご」に準じています。
詳しくは下記をご覧ください。
https://www.cwr.kyoto-u.ac.jp/support/care/temporary/

連載: 研究者になる! -第103回-
アジア・アフリカ地域研究研究科 准教授 阿毛 香絵
高校2 年生のとき、バックパック一つを背負って、はじめての海外ひとり旅に出発。海外の冒険小説の世界にあこがれ、めざしたのはアフリカ。ですが、案の定両親は反対。攻防の末に行きついた先はインドでした。
両親の心配をよそに、ワクワクを胸いっぱいに抱えて降り立ったインド。バスと電車を乗り継いでヒンドゥー教の聖地を巡りました。自身の肉体と五感をとおして現地の空気にふれる楽しさに味を占めたのはこのとき。書籍では知り得ない、足を運んでこそ見られる光景の連続に心が躍りました。宗教とスピリチュアリティへの関心がふくらむなか、インドで出会ったのがイスラームです。
行動なくして道は拓けず。「これだ!」と直感した方向に進む
渡航叶わなかったアフリカにもムスリムが多くいると知り、大学ではイスラームの研究をしようと決めました。「これだ!」と思ったら止められない猪突猛進型な性格はいまも変わりません(笑)。
一口にアフリカといえど、そこは多種多様な文化がひしめく広大な大陸。漠然と研究地域を探りつづける日々、道が拓けたのは大学1 回生のころ、偶然足を運んだアフリカンフェスティバルでの出会いがきっかけです。
「アフリカで暮らすならセネガルがいちばん!」。留学生とのおしゃべりのなかで出たこの一言で、ぼんやりとしていた焦点が一気に定まり、セネガルへの渡航を即決。それから数か月後の夏に留学、はじめてセネガルの土を踏んだのは、大学2 回生のときでした。そのとき出会った人や経験が忘れられず、3 回生からは首都にあるダカール大学に編入。偶然の巡り合わせのおかげで、いつとはなしに自分の道が拓けていったのです。
当時のセネガルで目についたのは「なにか」に熱中する若者たちの姿。その正体は、イスラームの教えをもとに派生したスーフィー教団(神秘主義の宗教コミュニティ)でした。若年層の人口割合が高いセネガルでは、信者にも、学生や、市場などでインフォーマルな仕事に従事する若い人たちが多く、活気にあふれています。おそろいの服や
グッズを身につけて教団の活動を楽しむ光景は、まさに日本の「推し活」さながら。
興味の赴くまま、セネガルの主要な教団のひとつであるムリッド教団を調査しました。若い信者はみんなで落花生畑を耕したり、神の名を唱えながら太鼓を叩き、疲れ果てるまで体を動かすことで神への信仰を深めます。信者たちに混じって三日三晩踊り明かしたことも。その場を満たす若者たちの熱気を肌で感じながら、彼らのありのままの姿を記録しました。
私は「文化の〈翻訳者〉」。ありのままのセネガルの姿を伝える
宗教をとおして他者と結びつき、他者との関係性のなかで自分を知る。セネガルの若者たちのあり方は、他者との関わりが薄れゆく現代の日本社会に生きるヒントを与えてくれるはず。現地の空気を多くの人に届けたくて、『若者たちのイスラーム』(風響社)を上梓しました。伝えたいことが多すぎて、厚さはなんと5 センチに(笑)。
ムスリムの生活は情報の少なさゆえに誤解を生みがちです。彼らの言葉から読み取れる感情の機微や本質を捉えて、異なる文化圏の人たちに情報が正しく伝わるように翻訳することも研究の醍醐味です。
編入から8 年をセネガルで、その後の10 年をフランスと現地を行き来しつつ過ごしました。京都大学への着任も、一つひとつの経験を積み重ねるなかで引き寄せられた予想外の選択肢。高校生のころは、まさか自分が京大の教壇に立つとは夢にも思いませんでした(笑)。一貫して猪突猛進型ですが、ただ闇雲に進んできたわけではありません。好奇心を原動力に、自分の足で答えを探す。あとは運やタイミングが味方してくれます。
未知なこと、不可解なことほどおもしろい。他人の目は気にせず、直感を信じてわが道をゆけば、思いもかけなかった新たな世界への視野が拓けるはずです。
