京都大学男女共同参画推進センター / Kyoto University Gender Equality Promotion Center

コラム

研究は地道な作業の連続。
コツコツ積み重ねて新しい世界を創る楽しさ

法学研究科 教授 山田 文

  • 東北大学法学部卒業 同大学法学部助手
  • 岡山大学法学部助手・助教授
  • 京都大学大学院法学研究科 助教授
  • 大学院法学研究科 教授
研究テーマ:
民事紛争の解決手続
特に合意による解決のあり方の研究

 学部4年のときに入っていた民事訴訟法のゼミで、資料や文献をたくさん調べていくうち、どんどん深く入り込んでいきました。
それは探検のように面白くもあり、怖くもあり、やりがいがあって。教授から助手に誘われたこともあり、大学に残りました。
民事訴訟は法律に従った判決で終わるのが原則ですが、当事者同士の和解や調停という形で解決できることもあります。
その手続(進め方)がどうあるべきかを分析、研究しています。この研究テーマを選んだのは、助手時代に公開の法廷を傍聴したことがきっかけ。
訴訟手続は、理論的には当事者本人が主役とされていますが、実際に法廷で見た当事者は、裁判官の前で委縮してしまったり、法律や手続に振り回されている印象を受けたからです。
和解、合意で終わる調停は、いっそう、当事者が主役としてちゃんと納得して終わらなければなりません。強く説得されたから仕方なく、という合意ではなく。
そういう手続をどのように作っていくかが最終目的です。調停やその記録は非公開なので、それに関する実務家の論文や学会での話、基本的には資料や文献に基づいて研究をする、まさに「象牙の塔」ですね。
最近は、法務省や最高裁判所、出版社や行政関係の審議会などへの出張も多いです。
いろいろな分野の仕事があることが気分転換にもなり、少しずつ新しい世界をを作っている感じが、モチベーションになっています。

法律を作るのも研究者の仕事の一つ。法務省の法制審議会で意見を述べて立法に助力することも。また、海外では企業間の紛争を調停や仲裁で解決することも多く、国際仲裁や国際調停の制度がある。現在、国際調停のルール作りのために、国連の会議にも出席している。

仕事の合間のネコの世話が、息抜きになっています

現在、飼っているのは、オスのアビシニアン。助手時代、夜中まで研究室に残って論文を書き、当時大学にいたネコと語る時間が息抜き…という日々もありました。

3歳から始めたバイオリン。音大受験を考えたことも

一時は音大を目指しましたが、最終的に法学部を志望。大学卒業後の留学中や岡山大学赴任のときも、必ずバイオリンを持って引っ越し。最近は仕事が忙しく弾く時間がないのが悩み。

高校生へのメッセージ
研究者は、ずば抜けた好成績よりも、情熱と勤勉さと体力があれば何とかなります。特に文系では、コツコツと積み重ねていけば、世界を構築することができるので、女子一生の仕事にふさわしいと思います。